主従な二人に50の質問 ──クリス&ユーリィ




1、お二人の名前を教えてください。

「クリスカナディス・エルス・シエーヌヴァルだ」
「ユーリアーノス・リベラートです」


2、どちらが主で、どちらが従ですか?

クリス「私が上」
ユーリィ「主がクリス様で、私が従です」


3、どうしてそうなったんですか?

クリス「王女だし」
ユーリィ「教育係ですから。正確にはクリス様の母君、リリカナディアン王妃に命ぜられたからです」


4、お二人の年齢、性別、性格を教えてください。

クリス「可憐な十六歳の乙女。性格は世界一」
ユーリィ「クリス様、質問には適当と思われるお答えを返して下さい。私は二十五歳、男。冷静だと言われます」
クリス「冷静っつーか薄情っつーかありえねぇっつーか」
ユーリィ「何か?」
クリス「いえなんでも有りませんですわ」


5、お二人の身分差はどれくらいですか?

クリス「身分差……王女と教育係くらい」
ユーリィ「クリス様は王族、しかも第一王位継承者ですから、ピラミッドで言えば格が二つほど違いますね」
クリス「でもユーリィ、私が生まれる前から母上の所に仕えてるだろ」
ユーリィ「正確には私の後見人が仕えていたのですが、同じ事でしょう。それでもやはり差は大きいですよ」
クリス「その割には遠慮ねぇよな」
ユーリィ「遠慮していては教育係という責務は果たせません」


6、二人の出会いは?

クリス「小さい時だった」
ユーリィ「クリス様が六つ、私が十五の時です。最初は遊び相手として遣わされました」


7、その時すでに主従でしたか?(生まれながらの姫と騎士等)、それとも後から主従関係が成立したのですか?

クリス「その時からもうそんな感じだったよな。遊び相手って言ってもずっと敬語だったし」
ユーリィ「幾ら年が離れていようがクリス様の方が貴い方だというのは変わりません」


8、お互いの第一印象はどうでしたか?

クリス「でっけー」
ユーリィ「十五のときは今ほど身長は無かったと思いますが?」
クリス「あの時にしてみりゃでかかったんだよ。今もだけど」
ユーリィ「私は……その時は、特に何も。快活だとは思いましたが」


9、会話する時、従キャラは敬語ですか? それとも対等に話しますか?

クリス「ずーっと敬語だよな」
ユーリィ「そうですね」
クリス「つーか私、ユーリィが敬語以外喋ってんの聞いたことねぇ」
ユーリィ「ええ、それ以外で喋る事は滅多に無いですから」


10、お互いのことを何と呼んでいますか?

クリス「ユーリィ」
ユーリィ「クリス様」


11、こう呼んでほしい、という希望はありますか?

クリス「別にー」
ユーリィ「現状で不満は有りません」


12、主キャラと従キャラ、どちらが強いですか?(身体的、あるいは精神的に)

クリス「……ユーリィ」
ユーリィ「私はそれ程丈夫ではありませんよ」
クリス「手榴弾直撃で無傷の奴が何を言う。ああ、身体的でも精神的でもそっちのが強ぇよチクショー!」
ユーリィ「クリス様、そのお言葉はさすがに黙殺できませんので後で反省文を三千回」
クリス「すいませんもうしません」


13、お二人はどれくらい親密ですか?(身分差故に距離を置いた関係、友人関係、心酔等)

クリス「どのくらいって言われてもな。ずっと一緒だし。空気みたいなの」
ユーリィ「クリス様に何かあったら命を絶つ覚悟です。何かした相手を徹底的にいびり殺してからですが」
クリス「ちょっと待て待て待て待て」
ユーリィ「私はクリス様に心血捧ぐ所存ですから」


14、主キャラは他にも多くの従者を持ちますか?

クリス「一応な。まあ、私の従者でもあるし、父上の従者でもある」
ユーリィ「ベリデアッツ護衛隊長などは陛下の命でクリス様の警護を行っていますしね」
クリス「だからベリーは私の話は聞きやしねぇ」


15、その中で従キャラの位置づけは?

クリス「位置付けって?、従者としては一番近いんじゃねーの?」
ユーリィ「……教育係ですから」


16、従キャラの役割はどのようなものですか?(護衛、身の回りの世話等)

クリス「えーと……勉強とか礼儀を教える奴」
ユーリィ「僭越ながらもクリス様が立派な心構えを持ち国を治められるようにお導きさせて頂くのが仕事です」


17、 これだけはして欲しくない、ということはありますか?

クリス「反省文三千回」
ユーリィ「五千回に変えましょうか」
クリス「いやです」
ユーリィ「私は……そうですね。無茶をしないで頂ければ、それで」


18、逆にして欲しいことは?

クリス「笑ってみ」
ユーリィ「?」
クリス「ユーリィずっと無表情じゃん」
ユーリィ「そうでしょうか。慣れないのですが、では、このような感じで?」
クリス「だっ!?」
ユーリィ「……何ゆえその様に驚かれるのでしょうか」
クリス「い、いや、こっちも慣れなくて……うん、まあいいや。ありがと」
ユーリィ「私はクリス様がいらっしゃれば充分です」


19、従キャラは、必要とあれば主君以外にも膝をつきますか? また、主キャラはそれを許せますか?

クリス「父上と母上にはつくよな」
ユーリィ「陛下と王妃様でいらっしゃいますからね」
クリス「それは仕方ねぇだろ」
ユーリィ「心はクリス様にのみ仕えております」


20、相手が約束を破ってしまいました。どうしますか?

クリス「いや、破らないし。ユーリィ」
ユーリィ「理由によって反省文三千回」


21、主キャラが怪我をしてしまいました。どうしますか?

クリス「どうします?、だとよ」
ユーリィ「怪我をさせた相手を一生のトラウマになるまで弄って来ます」
クリス「…………」
ユーリィ「街を歩くたびに刺客に怯え、部屋の中でも恐怖に震え、道をまともに歩けない様に」
クリス「判ったもういいから!」


22、従キャラが怪我をしてしまいました。どうしますか?

クリス「嘘ぉ」
ユーリィ「…………」
クリス「ユーリィが怪我をしたっつー事実にまず驚いて、とりあえず見舞いに行く」
ユーリィ「身に余る光栄です」


23、主キャラに無礼を働く者が! その時の従キャラの反応は?(抜刀する、丁寧に咎める等)

クリス「ベリーとかいつも無礼じゃねぇ?」
ユーリィ「ベリデアッツ隊長の場合はお仕事ですからね。それはよっぽどのことが無い限り黙って見ています」
クリス「他だったら?」
ユーリィ「報復を」
クリス「……具体的に」
ユーリィ「物陰に引きずり込んで再起不能になるまで叩き潰した挙句社会的にも」
クリス「分かりましたので止めてください」


24、また、それを見た主キャラはどうしますか?(止めに入る、黙ってみている等)

クリス「殺しそうになったら止める。場合によっては参加する」
ユーリィ「参加するような場合には、私が手を出す前にクリス様の手が動いていますけれど」


25、普段どれくらい一緒にいますか?

クリス「日によってだけど、多い日は半日以上一緒だよな」
ユーリィ「そうですね。会えない日は全く会えなかったりしますが」
クリス「どっちかっていうと護衛のベリーの方が一緒だったりするか」


26、今日は休日です。一緒に過ごしますか? それとも別々に過ごしますか?

クリス「休日……一緒か?」
ユーリィ「それも日によりますね。クリス様のお休みと私の休みが被るとは限りませんので」


27、一緒に居ると安らぎますか? それとも緊張しますか?

クリス「きんちょー」
ユーリィ「どうして主であるクリス様の方が緊張なさるのですか」
クリス「いつ反省文出されるか気が気じゃねぇ」
ユーリィ「そう言った言葉遣いなどを改めていただければこちらも出さずに済むのですが」


28、相手がいないと日常生活に支障をきたしますか?

クリス「支障はどうだろうな。日常生活は侍女とかもいるし」
ユーリィ「理由があるならばともかく、理由無くいらっしゃらない様でしたら他の事が手につきません」


29、喧嘩はしますか?

クリス「しないな。しても勝てねぇな」
ユーリィ「しませんね。する気も無いです」


30、その主な原因は何ですか?

クリス「ない」
ユーリィ「上記参照」


31、謝るのはどちらからですか?

クリス「やったことないけどな……私の方が先に折れるか?」
ユーリィ「私が悪ければ謝罪致します」


32、また、謝られたらすぐに許しますか?

クリス「当たり前だろ」
ユーリィ「クリス様に謝罪などされた場合には許すも許さないも無いです」


33、場合によっては、従キャラは主キャラの命令に背くことも厭いませんか?

クリス「背かないけど守らないよな」
ユーリィ「規律も法の網の目もどこか穴があるものです」
クリス「答えになってねぇって」


34、主キャラは、命令には絶対服従して欲しいですか? 逆らわれても許せますか?

クリス「絶対服従なんてのはちっと気持ち悪いな」
ユーリィ「どうしても不適であると判断した場合は違う行動を取らせて頂く事もあります。私は盲目に忠誠を誓って、仕える方の未来を塞ぐ愚かな真似を演じたいとは思いませんので」


35、お互いの間に「命令」は多いですか?

クリス「ユーリィの言うことは命令の形をとってない脅しが多い」
ユーリィ「そんなことは無いと思いますが」
クリス「私は命令形で話すことは多いけど、実際命令はしてねぇな」


36、主キャラに質問です。従キャラのことをどう思いますか?

クリス「あ? さっき言ったじゃねぇか。空気みたいなの、って。……まあ怖いけど、嫌いじゃねぇよ。当たり前だろ」


37、従キャラの忠誠の度合いはどれくらいだと思いますか?

クリス「さあ。でもユーリィが裏切るなんてのは考えたことがねぇな」


38、その忠誠に満足していますか?

クリス「充分」


39、従キャラに命令するのは普通ですか? それともなるべく命令はしたくないと思いますか?

クリス「んー、普通っちゃ普通だけど、命令してる感覚じゃないしな」


40、従キャラが、自分以外に忠誠を誓うことはあると思いますか?

クリス「あるんじゃねぇ? もしかしたら」


41、従キャラに質問です。主キャラのことをどう思いますか?

ユーリィ「大切な方です。何よりも」


42、主キャラが、自分のことを気にかけてくれている度合いはどれくらいだと思いますか?

ユーリィ「……どうなのでしょう? 私はクリス様の心を知る力は持ち合わせておりませんので」


43、その状態に満足していますか?

ユーリィ「現状には──満足です」


44、主キャラに命令されるのは普通ですか? 命令されるのは嫌ですか? それとも当然だと思いますか?

ユーリィ「主ですから。命令されても異論はありません」


45、主キャラ以外に忠誠を誓う、ということは未来永劫有り得ませんか?

ユーリィ「有り得ません。クリス様に不要と判断されたならばこの咽喉掻き切って果てる覚悟です」


46、お互いに、相手を理想の主君(あるいは上司)、理想の従者(あるいは臣下、部下)だと思いますか?

クリス「理想とまでは行くかどうか……っていうか、今更だが従者ってランクでもない気が」
ユーリィ「理想ですよ」


47、従キャラが主キャラに忠誠を誓った際、特別な宣誓や言葉はありましたか? 差し障りがなければ教えて下さい。

クリス「一番最初が『教育係として精励恪勤努力させて頂きます』だっけ?」
ユーリィ「心の底から忠誠を誓ったときは『貴女のお傍に』です」


48、自分たちが「主従だ」と感じるのはどんな時ですか?

クリス「えー?、無くねぇ?」
ユーリィ「常ですよ」


49、逆に「主従っぽくない」と感じる時は?

クリス「ユーリィの方がいっつも何か上なんだが」
ユーリィ「気のせいです」


50、お疲れ様でした。最後に一言どうぞ。

クリス「お疲れさん。ま、これからも宜しく。ユーリィ」
ユーリィ「クリス様が望まれる限りいつまででも」




お題提供:主従な二人に50の質問(La・campanella)




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