『むげん』


むげんのかのうせいをひめていたおさないひ
むげんのかのうせいをひていしたあのわたし

無限の可能性は確かに在った
夢幻の可能性は曖昧に費えた

……雨が目に酷く痛い。
……コンクリートのビルは今日も辛い。
……てるてる坊主は嫌い。

むげんのかのうせいをしんじていたあのころのわたし
むげんのかのうせいをまいそうしたこのまえのわたし

……君は何をそんなに否定する。
……目に見える物が全てかも知れない。
……雪が降ると静かになる。

夢幻の可能性は既に無限と成り得ない
無限の可能性は今や夢幻と成り得たり





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